※本記事は作品『天幕のジャードゥーガル』の作中設定および歴史的背景を、経済・雇用モデルの観点から論理的に考察したものであり、いかなる人権侵害や差別を助長する意図もありません。
話題沸騰中の『天幕のジャルガール』、皆さんはもうご覧になりましたか?
復讐劇としてのストーリーの面白さはもちろんですが、第1話を見て「あれ?なんか想像してた奴隷と違う…」と違和感を覚えた方も多いのではないでしょうか。
実はこの作品で描かれる奴隷制、紐解いていくと現代の「派遣社員」に近いような独自のビジネスモデルが見えてくるんです!
今回は、そんな作中の「奴隷制」に隠された謎と、奴隷商人の驚くべき商売の仕組みについて深く考察してみました。
これを読めば、今後の展開がさらに面白くなること間違いなしです!ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
今期放送されている『天幕のジャードゥーガル』を3話まで見たんですが、ものすごく面白くて、今後の展開がとても気になる作品ですよね!今回はその感想を語っていきたいと思います。
1話〜3話のざっくりとした展開
まず全体の構成として、1話では「穏やかな生活」という部分が描かれており、2話ではそれを壊すような「モンゴル帝国による攻撃」に遭ってしまいます。そして3話からは、そのための「復讐」というものが描かれています。このストーリー展開だけでも、すごく面白く描かれているなと感じました。
一般的なイメージとは違う、本作の「奴隷制」
ただ、その中で1点すごく気になった部分があります。それが、1話で描かれている「奴隷制」の部分です。
1話を見た方だとわかると思うんですが、私たちが一般的にイメージしている奴隷制と、この作品で主人公・シタラたちが扱われている奴隷制って、少し違うような印象を受けなかったでしょうか?


これについてちょっと考察してみたいと思うんですが、まずどこら辺が違うかというと「不当な扱いを受けていないこと」が、単純に見てわかりますよね。一般的な奴隷のイメージとしては、捕虜として連れてこられたり売られたりして、人権がないものとして不当に働かされたり、食事をまともに受けさせてもらえなかったり、いわゆる体罰のようなものがあったり……というものを想像すると思います。
しかし、この作中での奴隷というのは、売られる時に志願して自分をよく見せようとして、「私は何々ができます!」という風なアピールの仕方をするんですよね。つまり、志願して買われる方がより良い待遇がもらえる、そっちの方が良いとされている現状があります。
奴隷商人のビジネスモデルはどうなっている?
現に、買ってもらったアニースは、ファティマ様のもとでより良い生活をしつつ、掃除などの部分で手伝っている環境にありますよね。そこら辺が、すごく良いことであるという世界観なのかなと考えています。
ただ、それを買ってもらうためには、奴隷を買う場面で「私は何々ができます」という強みを押し出したり、実際にシタラを勉強させるために預かってもらうようなことを奴隷商人が行っています。つまり、この「奴隷というものに価値をつける作業」を実際に行っているわけですよね。それによって、より良い貴族の人に売ることができるとができる。


ここで個人的にものすごく不思議だったのが、「どういうビジネスモデルとして成り立たせているのか?」という部分です。実際の年齢はわからないですが、アニースやその他の売られた奴隷たちって、20歳にいかないぐらいの見た目に見えますよね。つまり、そこまで奴隷商人として育てあげなければいけないということで、その分の人件費がかかるわけです。
実際にはシタラのように、どこかのお家に預けて学ばせる期間があるとは思いますが、そうでない期間を含めたとしても、相当な資金がないと成り立たない商売であると考えられます。
現代の「派遣社員」に近いシステム?
これについて考えられることとして、売った時のお金がものすごく莫大であるか、もしくは定期的に支払う形式になっているのではないかなと思っています。
一括で莫大なお金を支払うのであれば、1年とは言わないほどの生活ができるお金を奴隷商人が持ち合わせなくてはいけないことになります。ただ、1話の時点でそこまでのお金を持った状態でファティマ様が奴隷を買いに来ている風には見えなかったんですよね。
ただし、後払いや一度帰宅したのちお金を持ってまた出向く可能性も全然あると思いますし、史実としては一括払いが正しいように思います。
この天幕のジャードゥーガルの世界では、もう1つの方法としての定期的に(例えば1ヶ月や半年などでお金を振り込んでいく)形式が、この時代における奴隷商人としての販売方法だったのではないかなと考えます。


つまり、現代でいうところの「派遣社員」のようなイメージが近いのかなと。実際には志願して奴隷になる人は少ないとは思いますし、前の雇用人から売られたという背景があることから、完全に志願して奴隷になったわけではないにしろ、奴隷商人を起点として定期的にマージンを入れてもらう。そうすることによって、奴隷商という職業を成り立たせているのかなと思います。そこら辺が、私たちが思っている奴隷制と、このアニメの奴隷制の差ではないかなと考えました。
おわりに
ただ、モンゴル帝国に侵略されて捕虜となった状態ですと、私たちが想像しているような「典型的な奴隷」に近い形で働かせることがメインになってくるはずです。なので、今後の話としては、そこら辺の不当に扱われていくような展開になっていくのではないかなと思います。今後の展開がますます気になりますね!